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ギャラリーにフラスタ絵をアップしました

#4climax

♯4は場面転換が多いせいか初見ではつかみきれなかった部分もあったのですが、だんだん興奮も落ち着いて感想がまとまってきました。

作家性とかメタ的な視点を入れるの良くないという方もいるようなんですが、私はそういう点もある程度わかってたほうが作品を楽しめる派です。

三浦脚本の舞台は通算6本目。再会アイズを含めると7作目ですので、どのように構成していくのかは分かった上で、個人的には大大大満足、クライマックスにふさわしい、それこそ三浦脚本の底力を感じる、これまでの集大成だと思いました。



♯3で自分VS自分という個を描く上での最終形をやり、BGで「舞台に見放されて(ある意味で舞台少女の死)からの再生産」をやり、DelightではBGを進化させた、アドリブエチュードのレヴューとしてこれ以上ないものをやった。もうないだろう、と思ってました。もう新しいものは出てこないだろうと。

私、劇場版も「新しいものを見た」という感じはなかったんです。テレビアニメを踏襲して規模を大きくしたものというのが初見の感想で、対戦カードも新しくは無かった。脚本家の樋口さんがスタリラの中で担当されたシナリオも、TVシリーズの枠内から突破できない感じがありましたし(樋口さんの強みは沢山の情報を一本の物語にまとめ上げることだと思ってます)、♯3のレヴューはお約束と言えるものですし、BGを見ていればDelightのレヴューも予想の範囲内ではあります。

なのでスタァライトというコンテンツの中で、レヴューの形態がすっかり出尽くしたのだと感じていました。

でもまだ新しいことがあった。

♯4のレヴューはこれまでの前提から作り替えたレヴュー。予想はしてなかったけれど、私はこれが見たかったんだと心の底から思いました。そしてこれは劇場版の後じゃないと描けないレヴューでもある。


三浦脚本の弱いところは、キャラクターのバックボーンを生かしたお話作りなんじゃないかと思います。三浦さんの中で描きたい舞台少女の像が明確にあるので、それを描くためにこれまでの成長がないがしろになる子がどうしても出てくる。だからそのへんにこだわるのはやめました。氷雨はななの成長を示す礎となったのです。門山さんが全力だから歌と演技がまた胸に刺さるんですよね、「なんでこんなに可哀想にしたの三浦さん」と思ってしまうほどに😂

でもちゃんとフォローされてたしライブパートでは可愛い氷雨ちゃんたくさん見られたから、最初は混乱したけど今は大丈夫です。

ななも、スタァライト至上一番優しいななだったのではないでしょうか。ななの根幹は優しさだと信じてきた私は最最最高高高の気持ちです。誰かの手を引ける子だと思ってたし、そういう姿がずっと見たいと思ってたし、その相手は聖翔の子では物語的に説得力がないから、相手は氷雨だと信じて、それを信じて3年以上もひさななを描いてきて、その光景が目の前で見られたのは、やっぱりめちゃくちゃ嬉しい。

♯3でなかなか苦しい感じだった真矢ちゃんも、自分の足で立ち上がってくれたし、主席の務めを果たす姿が見られたのは最高だったな。真矢ちゃんじゃなくて真矢様だった。私の好きな真矢様が見られて本当によかった。他のキャラクターもみんなよかったです。みんな原点に立ち返った感じがして、長かったけど、クライマックスだからこそこういう彼女たちにたどり着いたとも言えるかもしれません。

二層展開式のこのコンテンツ、全力のアニメと全力の舞台がぶつかり合うことで高みに上っていくものだと思っているので、好みはあるでしょうが、あの劇場版を凌駕する舞台だったと自信を持って推せます。新プロジェクトが始動するそうなので再演は難しいかもしれませんが、せめて映画館で上映してくれたら嬉しいな。大音響、大スクリーンで、あのレヴューをまた浴びたいです。

たたむ

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